伝統的な同族会社が、資金計画や予算、決算書をもっていることはほとんどありません。
売上とキャッシュフローを表す数字だけがカギです。
会社の業績が悪化していないかぎり、他の数字は重要ではありません。
純利益という意味での「ボトムライン(最終結果)」にはあまり敏感ではありません。
多くの企業では、ボトムラインを表すことのできるシステムはまだ存在しませんし、もしあったとしても、その情報を経営のトップに伝える気はないでしょう。
会計のシステムは、啓発を目的とするものではなくて、税務署や銀行にわからないよう財務上の数字を隠すためにつくられたものなのです。
もっともこのような状況は、急速に変化しつつあります。
それには外国の投資家や仕事相手が、納得できるように正しい報告を要求するようになったことが影響しています。
また証券市場も、決算の基準や独立した会計監査の設立を求めて、圧力をかけています。
スペインの投資家は企業への直接投資には慎重で、むしろ間接的な投資ファンドのほうを好みます。
そのほうが、個人が集められる以上の情報能力によって、利益やリスクを分散することができるからです。
しかし株主や起業家たちは、しっかりした規則と独立性をもつ活発な市場のほうが、資本集めや個人資産の形成にとって有効であるということに気づいたのです。
JDPアセットマネジメント株式会社