2017年2月アーカイブ

三井財閥の始祖といわれる三井高利は、いくらでもグチや不平不満が出ておかしくない境遇にありながら、いつも仕事に前向きな姿勢をくずさず、ついには大富豪になった人です。

若くして伊勢松阪から江戸にのぼり、長兄の経営する呉服屋を手伝っていた高利は、商才にたけ、実際にはほとんどひとりで店の切り盛りをしていました。

ある日、故郷の次兄が亡くなると、長兄俊次は高利を呼んで「松阪に帰り母のめんどうをみよ。」と申し渡しました。

長兄が高利を故郷に送り返したほんとうの理由は、表向きの言葉とはちがうところにありました。

このままいけばやがて独立して江戸で店をもつ弟の高利を、自分の最大のライバルとみて田舎へ追いやったのです。

JDPアセットマネジメント株式会社(代表取締役・大橋直久)の同好会
しかし不景気にはまた不景気に対処する道がおのずからあると思うのです。

たとえば"不景気もまたよし、不景気だからこそオモシロイんだ。"

・・・こんな時こそ自分の実力がものを言うのだと考えて、さらに商売に励むならば、そこには発展、繁栄する道がいくらでもあると思うのです」(『商売心得帖』)

この言葉は、経営者だけでなく、職場で働く者にとってもたいへん参考になります。

「不景気だからこそオモシロイ」という考え方、これは「仕事を楽しくする」ということに通じます。

仕事は、いつもいつも順調に運ぶわけではないから、上司から注意されることもあるし、また自分で思うようにいかないことで不愉快な気分になることもある。

職場の人間関係で悩むこともあるでしょう。

極端にいってしまえば、仕事は苦労のほうが多いものです。

その仕事を苦労でなくするのは、グチや不平不満をいわず、ひたすら仕事を楽しくすることをこころがけることではないでしょうか。

JDPアセットマネジメント株式会社(代表取締役・大橋直久)の同好会
会社に勤めていれば、不平不満がないことなどありえません。

同僚にグチのひとつもこぼしたくなることもあるでしょう。

しかしグチをこぼすと、周囲を不快にするばかりでなく、悪い自己暗示をかけることになり、ますますエスカレートしてしまう傾向があります。

たとえば不景気がくるとします。

顔を合わせれば「不景気ですなぁ。」という話になる。

しかしこういう話から建設的な発想やアイデアが生まれたためしはありません。

こういうときにまったく逆の考え方をする人もいます。

「不景気こそ発展の千載一遇の好機である。」

これは、ほかでもない松下幸之助さんの言葉です。

「商売をしている身にとっては、これはなかなか大変なことで、大いに心配されるところです。

JDPアセットマネジメント株式会社(代表取締役・大橋直久)の同好会