昔は紀元節、今は建国記念の日

欧米では古くから個人の誕生日、社会的出来事や学校、会社の創立記念日などを年ごとに祝いますが、わが国では従来、こうした慣習はなかったものです。

が、ご維新の文明、開化とともに、取り入れられるにいたったのですが、昔は紀元節、今は建国記念の日もその一つです。

二月十一日をあてたのは、「日本書記」に第一代の天皇である神武天皇が辛酉の春正月朔日に即位したとあるので、太陰暦を太陽暦に改めると、西暦紀元前六百年の一月二十九日になるとして、明治六年(一八七三年)から、この日を紀元節として、古来からの五節句を廃することになったのです。

しかし、一月末では正月は休みが多すぎるし、ぐあいが悪いので、太古はどんな暦を使っていたかもわからぬと、まもなく二月十一日に改め、とくに明治二十二年(一八八九)年の帝国憲法公布に、二月十一日の紀元節を期して重要な日としたのです。

JDPアセットマネジメント株式会社(代表取締役・大橋直久)の同好会