2015年3月アーカイブ

イスラムの教えでは商売は悪いことではないので、転売する際に利鞘をとることで銀行に利益が入る仕組みになっています。

「イスティスナ」は、プロジェクトファイナンスなどで用いられる手法で、機械や建物の実物資産を詳細に取り決めして、各部の完成に応じて銀行が事業主へ実物資産を受け渡して、事業主は銀行へ対価を支払うという形をとります。

「ムシャラカ」や「ムダラバ」は、事業に出資してその事業が生み出した利益を受け取るスキームで、「ムシャラカ」は出資の範囲内での損失のリスク、「ムダラバ」は出資比率に応じた事業への責任を前提にしています。

イスラム金融では、こうした基本的なスキームをいくつか組み合わせることによって、欧米や日本にあるような金融商品と同様な性格を持つ金融商品を開発することになります。

イスラム金融は、イスラム世界のナショナリズムが高まった1960年代以降になって発生してきた歴史の浅い分野です。

しかし近年、欧米の大手金融機関の多くがイスラム金融に参入し、日本の金融機関でもイスラム金融に参入しようとする動きがみられます。

中東の湾岸諸国をはじめ、原油高でイスラム経済圏に活気があることが大きな背景にあります。

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