2017年7月アーカイブ

よばいには夜這いと当てたりしますが、国語学的には呼ばうの連用形で、婚を求めて女の寝所に忍びこむことです。

わが国最古の文献といわれている「古事記」にも、"さよばいにあり立たし、よばいにあり通わせ(よばいに来させ、よばいに通わせ)"と出ています。

しかし、これは、わざわざ「古事記」の時代に逆のぼったりするまでもなく、近年まで行なわれていた土地があるように聞きます。

はたしてそうとするならば、招婿婚の名残といってよく、ほどよいころ合いを見はからって所あらわし、つまり世間に露見し、あるいは公表して、めでたく婚姻が成立するのがノーマルな状態というものでしょう。

なお、よばいが婚を求めることであるについては、"よばいぶみのやまと歌なきは(求婚の意をのべた手紙に恋歌がしるしてないのは)"うんぬんと、「宇津保物語」にも書かれているところです。


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