2018年3月アーカイブ

紹介状の利用 その1

●紹介状の利用は全能ではない

紹介状はいろいろな効用があります。

これを営業関係で考えてみましょう。

・紹介者の力による見込客の発見・購買決定権者への面会のパスポート
・商談締結の寸前のあと一押し
・まったく未知の領域でのコネクションづくり

しかし、次のような問題点も生じます。

・紹介の内容と紹介者の力関係だけで判断されてしまう
・商談が締結しても、現場担当者の反感を買って後に支障が生じる
・紹介者に対する義理だけが通用し、本来の販売の実力が発揮しにくい
・他人に対する依頼心のみ強くなり、自己啓発が行われない

営業以外の場合でも同様の傾向があるものです。

したがって、紹介状を利用する場合には、それだけに頼りきらず、自分も十分に努力してことにあたるべきです。



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●紹介状の作成は先方の迷惑にならないように留意する

・正式な紹介状
正式な紹介状は、手紙形式で作成します。

文書で先方に対して、先方が見知らぬ人を紹介するのですから、より慎重になされるべきです。

あまりよく知らないのに、軽い動機で紹介状をつくり、あとで先方に迷惑をかける結果となれば、紹介状作成者の社会的信用は失われます。

そこで、紹介状には次の事項を書きます。

・紹介する人の氏名、年令、勤務先、役職
・紹介状作成者である自分との関係
・紹介する理由と目的
・紹介する責任の範囲と限度など

こうした記載事項は、むしろ厳格に書くと、紹介状としての効用が薄まり、逆に、賞賛第一だと、あとで責任を求められたりする傾向がありましょう。

正直に素直に事実関係を中心に書き記した方が、信用を得る結果が多いものです。

紹介状を書いた後に、先方へあらかじめ電話でその概略を説明しておきます。

先方としても、突然紹介状を貰うと迷惑に思う場合もあるからです。

・名刺による紹介
簡易に紹介する方法として、自分の名刺を用いて紹介する場合があります。

略式ですので、自分の目上の人を紹介する場合には、用いません。

名刺紹介は、自分の名刺の右肩に紹介したい人の氏名や用件などを書き込み、左肩には先方の肩書や氏名、日付を書き込みます。

そして自分の氏名の下に捺印します。

なお、名刺の裏には通常は書かないものです。



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紹介のマナー その2

●口頭での紹介は順序に注意する(続き)

前回、「原則は、年令や地位の関係で、目下の者を目上の人に先に紹介し、その後に目上の人を目下の人に紹介すること」としましたが、次の例外があります。

自社の人を取引先に紹介する場合は、紹介者にとっては、自社の人は身内であり、取引先は常に目上であり上位者ですので、先に、自社の人を取引先に紹介します。

たとえ、自社の上司を紹介する場合でも、

「○○さん、私どもの会社の営業部長の○○でございます。

部長、こちらがいつもお世話になっている○○社の○○さんです。」

と、先方に敬意を表して引き合わせます。

取引先に、複数の自社の人を紹介する場合には、地位の高い者から先に、地位に差がないときは、年長者から先に紹介します。

得意先同士を紹介する場合には、原則に戻って、社会的に知名度の低い方を先に紹介するという考え方もありますが、いちがいには言えないと思います。

紹介者にとって、より親しく身近に感じる人を先に紹介する場合が多いと思われます。

自分の家族を会社の人に紹介する場合には、自分の家族の方をさきに紹介します。



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●紹介は責任がともなう紹介とは、知らない人間同士を、間に入って引き合わせることをいいます。

ビジネス上での紹介には、自社内の関係者を取引先に引き合わせること以外に、個人的に知っている人を取引させたいために取り次ぐなど、いろいろな動機から行われています。

しかし、万一、紹介先に後日になって迷惑をかけ、責任を問われる場合もあるので、形式的な紹介でないかぎりは、慎重に行うべきです。

●口頭での紹介は順序に注意する
・紹介のしかた
直接に自分が口頭で紹介する場合には、「ご紹介申し上げます。」。
このようにまず前置きをした後に、社名、役職名、氏名と、紹介者である自分との関係、そして、紹介を受ける先方に知ってもらいたい事実を述べ、それから先方の会社名、役職名、氏名を紹介します。

・紹介の順序
どちらを先に紹介するかについては、ルールがあります。

原則は、年令や地位の関係で、目下の者を目上の人に先に紹介し、その後に目上の人を目下の人に紹介することです。

次回に続きます。




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よく考えて冷静に対応する

会社勤めでの大切なポイント、最後は、

(7)断っても強引に押しつけられたら条件をつける

仕事の期限に間に合いそうもないとか、自分の担当外の任務であったりして、上役に命令の実施を断っても、上役は強引に押しつけてくる場合があります。

「無理なことは百も承知している。

でも君以外の人では考えられないのだ。

まげて承知して欲しい」

こんな口説きに感激して無条件で引き受け、あとになって不可能だと断ることは、相手に迷惑をかけることになります。

人生意気に感じることも大切だと、いったん引き受けた以上は絶対にやり遂げるべきです。

そうでない予想があるときは、自分で可能な範囲の条件をつけておくべきです。



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直属の上役以外から命令された場合には直属の上役に知らせなくてはいけないことは、前回お伝えしました。
直属の上司より上の立場の方から命令を受けることもあります。

こうした状況では、原則的には、自分の職務権限からみて、引き受けるかどうかを自分なりに判断し、必ず直属の上役に報告して、その指示をまつのが妥当でしょう。

なぜなら、直属の上司は、本人の仕事の結果について監督責任を負担しているからです。

しかし、少人数の組織体などでは、このようなことがしばしば起こるものです。

その場で自分なりの判断で断ったり、事前に直属の上役に連絡して判断を受けるゆとりもないでしょう。

先輩に会社の習慣・癖などをよく聞いて、臨機応変に対処すべきです。

もっとも、事前に、場合によっては事後でも、必ず直属の上司に伝えておくことは必要だと思います。



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